【連載コラム】日本の知恵と技術でハラール対応!
Vol.1 お酢・みりん風調味料編 ~横井醸造工業株式会社~ 前編


文教大学健康栄養学部 笠岡誠一教授が、日本のハラール認証食品を、食品科学の観点からわかりやすく分析する新シリーズ対談。第1回目は、お酢とみりん風調味料でハラール認証を取得した横井醸造工業株式会社・横井太郎社長に、ハラール認証を取得した経緯とその商品の魅力について伺いました。インタビューのダイジェストを、前・中・後編の全3回に渡ってお届けします。(ライター:稗田麻衣)

 

前編:ミシュランガイド掲載店舗がこぞって愛用!寿司屋のためのお酢

 

笠岡教授(以下、笠岡)まず御社のご紹介をお願いします。

 

横井社長(以下、横井)弊社は昭和12年創業、今年で79年目になる会社です。発祥の地は木場で、もともと祖父の代に材木屋をやっていました。

しかし、材木屋の商売は浮き沈みが激しいので、安定した商売がしたいと考えた祖父が、業種をガラッと変えてお酢屋を始めたのが、今の横井醸造工業の始まりです。

 

なぜお酢にしたかというと、木場の近く、日本橋から築地、銀座にかけて、当時寿司屋が続々と出来ていた。じゃあそのお寿司屋さんと商売がしたい。お寿司屋さんが使うもので、かつ自分たちが扱っている木材を使うものといったら何か。そこで木が樽に結びつき、樽で作る酢を作ろうということになりました。

 

最初は全然美味しくないと批判を受けていたそうです。当たり前です、材木屋がいきなり酢を作り始めたわけですから(苦笑)。そこで、当時お寿司屋さんに職人を派遣する会社があったんですが、祖父はそこに頼んで、お寿司屋さん向けの酢を教えてくれる人を探し回ったんですね。教えてもらっては改良する、ということを繰り返したんです。

ただ当初何年間かは、お酢を持って行ってもすぐに寿司職人さんに捨てられる、の繰り返しでした。

 

(笠岡)えっ!?捨てられちゃうんですか?

 

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お酢について熱心に語る横井社長と、寿司店ご用達の「赤酢」

 

(横井)はい(苦笑)。お寿司屋さんでは、熱いご飯に酢をかけますでしょ?その時、一番最初に来るのが「香り」です。この香りで認めてもらうのに苦労しました。やっと香りが合格したら、次は「味」をクリアしなければならない。

「横井さんのお酢は、本当によく捨てられていたよね」と今でも笑い話で出てくるくらいです。苦労して完成したのが、現在お寿司屋さん向けに販売している、主力商品の「赤酢」

だから今でもお取引先の半分以上はお寿司屋さんなんですよ。

 

(笠岡)よく諦めずに完成されましたね。いやーすごい!

ミシュランガイドに掲載されている東京の寿司屋さんの多くが、横井さんのお酢を使っていらっしゃるんですよね?

 

(横井)はい、ミシュランのお寿司屋さんだけでなく多くの老舗、名代のお寿司屋さんにご愛顧いただいております。その1軒1軒のお寿司屋さんとお取引が長いのが弊社の特徴です。

 

(笠岡)なるほど。横井さんのお酢は、多くの江戸前寿司を支えているのですね。素晴らしいです。

本社入口には人気商品の数々が並ぶ

本社入口には人気商品の数々が並ぶ

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左からHRJ稗田、笠岡教授、横井社長、高比座営業部開発営業グループ課長

 

 

中編へ続く >>

 

 

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